本当はずっとキミだけを…。

「ち、違うよ!!そんなんじゃない!!」


慌てて否定したあたし


「ふぅ~ん…」と意味深な笑顔を残してあたしの前を通り過ぎた。


「ホントに違うよ!!」


「分かったわよ。きょうはカレーだから、手伝ってね」


「なに味?」


「中辛」


そんな会話をお母さんとしながら、あたしの心はまだ、ドキドキが続いたままだったんだ。




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