本当はずっとキミだけを…。
それは、大輔くんからはめてもらったオモチャのガーベラの指輪。


そうっと左手の薬指にはめてみた。

もう、小さくなって第2関節までしか入らない。


クスッ…小さいや…。
それだけ時が流れたと思ったら胸の奥がギュウと締め付けられた。


指輪はあるのに…あなただけいないなんて…。


大輔くんは、もう…あたしのこと忘れちゃったのかな…。


「会いたいよ…大輔くん。今、どこにいるの…?」


ポツリと呟いたこの言葉…窓から吹き込んできた風に乗せて、あなたに届けることできたらいいのに…。



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