本当はずっとキミだけを…。
───このまま…本当にキスしてしまうの!?
こんなの…ヤダ!!
こんなことするの…あたしが知ってる大輔くんじゃない!!
無意識に唇を噛み締めて瞼をギュッと閉じた。
フゥ…と唇にかかるあたたかい息。
ビクン!と体を強ばらせて
ドクン!と鼓動が激しく波打った瞬間
「冗談だよ」
吐息混じりの低い声が聞こえてきて
「本気にするなよ。ただからかっただけだよ」
額をツンと人差し指で押された。