本当はずっとキミだけを…。

「だからぁ…」

あたしの言葉を遮るように

「一緒に帰ろう!」

そう言って「じゃあな」と右手をヒラヒラさせて隣の自分の教室へと戻っていくのは


高津 吾郎。

3日前。
突然あたしの目の前に現れたと思ったらイキナリ


「俺と付き合ってください」


そう満面の笑みで言われた。

ハッキリと「ごめんなさい。無理です」と返事したのに、懲りずに会いに来るんだ。


───あたしの、どこがいいんだろう?


< 6 / 164 >

この作品をシェア

pagetop