本当はずっとキミだけを…。
「だからぁ…」
あたしの言葉を遮るように
「一緒に帰ろう!」
そう言って「じゃあな」と右手をヒラヒラさせて隣の自分の教室へと戻っていくのは
高津 吾郎。
3日前。
突然あたしの目の前に現れたと思ったらイキナリ
「俺と付き合ってください」
そう満面の笑みで言われた。
ハッキリと「ごめんなさい。無理です」と返事したのに、懲りずに会いに来るんだ。
───あたしの、どこがいいんだろう?