本当はずっとキミだけを…。
「うぅーん…」
沙羅も、どうしたものか頭を抱えた。
「ごめんね。なんか、悩ませちゃって」
沙羅には心配かけてばかりだね。
もう一度、ごめんと言うあたしに沙羅は「なに言ってんの」と明るい笑顔であたしの頬を抓った。
「いたいよ…さら…」
「ごめん。ごめん。あんま、そんな顔ばっかしてるからついね」
ニッと笑いながら、頬から手を放すと撫で撫でと、抓った頬を撫でた。
「なんか…小学生になったみたい…」
そういえば、小学生の頃によく沙羅からこんな風に頬を抓られたことがあったっけ?
確か…
“そんな顔してると、頬つねっちゃうぞ”って…