本当はずっとキミだけを…。

「起立」


いつの間にか終わっていた授業。


あたしのノートは何も書いてなくてまっさらだった。



それなのに…



「きょうやった問題、試験にでるからなぁ、ちゃんと覚えておくように」


そう言いながら教室を後にする青ちゃんの言葉が耳に入り


頭の中が真っ白になった。




最悪だ…あたし、全然聞いてなかったよ!!


しかも数学大の苦手なのにぃーー!!



慌ててノートに黒板にギッシリと書かれてあった公式や問題を書こうとしたら


「あっ…」



日直が、あっという間に消してしまった。



最悪だよ…どうしよう…。




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