王子と王子の愛しの姫(仮)




「おはよ~蘭っ」



自転車のブレーキの音とともに、あの、男が現れた。


私は反射的にため息がこぼれてしまう。



「何ですか」



「え~・・・なにその素気ない態度・・・俺悲しい~」



そういって、木原蓮は泣くふりをした。



キモいな・・・



「・・・・・」



「無視すんな!」



うるさい



「俺キレちゃうよ?

いいの?

いいの?」



勝手しろっつうの


私は手首をつかまれた



気付くと私は木原蓮の自転車に乗っていた。



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