王子と王子の愛しの姫(仮)
『もしも~し』
「はい!」
ついつい声が裏返った。
『蘭だよね』
「うん!」
『今・・・暇?』
それって・・・
私は期待に胸をふくらます。
「すっごく暇!!」
『ちょっと買い物付き合ってくんない?』
わっ・・・わぁぁぁい!!!か・・・買い物!ぜ・・・絶対いくよ!
「うん!いいよ~」
『駅で待ち合わせな~』
「うん!分かった!すぐ行く!!!」
ぴっ・・・
機会音が流れる。
「やったー!」
興奮のあまり思い切り叫んだ。
瑞希から電話がかかってくるなんて久々だし、
しかも・・・
一緒に・・・
ショッピングですよ~!?
そりゃ、叫びますわ。
「蘭!うっさい!」
お母さんが言った。
「ハイハイ!私今から出かけますから!」
私はウキウキしながら部屋着を脱ぎ、お気に入りのワンピに着替えた。