王子と王子の愛しの姫(仮)




雑貨屋に入ると目の前にピンクの苺柄のマグカップに目が止まってしまった。




私は、基本的にピンクと苺が好きなのだ。




最近、お気に入りのマグカップを割ってしまったのだ。




一瞬手がのびたけど財布には全然お金無し・・・



「蘭?」



「あ、ごめんね?青だよね・・・青」




私はとにかく青いものを探した。



マグカップ、ポーチ、手帳、ペン、クッション、ハット・・・




な~んか・・・どれも・・・しっくりこない・・・




私は小物入れコーナーに足を運んだ。




私はあるものに目がとまった。




「あ!これ!超良くない?」




私は、瑞希の腕を掴み、見せようとした。



そして・・・自分の手を見てしまった。



「あ・・・ゴメン・・・」



ついつい赤面になってしまった。




「えっと・・・その・・・これ・・・これ」




私が指をさしたのは星の形の小物入れ。



「いいね・・・これ。買ってくる」


瑞希はほんのりと笑い、小物入れを掴んでレジへと行った。
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