不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
走ってきた反動で息が荒れていたあたし。
素直に司先輩が引いてくれた、椅子に座った。
「で?」
隣に座っている司先輩が覗き込んでくる。
この距離にも、最近やっと慣れてきた。
いつも隣同士に座って、勉強を教えてくれた先輩。
「……テストの結果が、返ってきたんです」
やっと息を整えて、先輩を見る。
「そっか」
いつもと同じ、素っ気ない返事。
「結果……聞かないんですか?」
「言いたいなら聞くけど?」
なんかこの言い方、イラつく……
「言いますよぉ―だっ!」
イーと口を横に指で引っ張った。
「はいはい。で、結果は?」
そうそう。
こんな敵意を剥き出している場合じゃなかった。
「実は!400人中155位っ!!」
どうだっ!と言ってるようなほど、自慢気に言った。
だって、前回のテストと比べると全然違うんだよ。
前回は305位という散々な結果。
それが今回200位にまで入っちゃったんだから!!