不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~


「おい。食堂行くぞ」



「俺はいい……」



昼休みになってすぐに、呼びにきた夏樹。



「はあ?何言ってんだよ?」



「あまり腹減ってない……」



なんて嘘。



朝食さえ食べてこなかったのに、腹が減ってないわけはない。



「なに?鈴加ちゃんに会いたくないわけ?」



――ドキッ


「あぁ―、ビンゴ?」



ニヤリと楽しそうに笑みを浮かべる。




「……別に、ちげぇ―よ。」


「ふ―ん」



何だよ、その顔は……



「まぁ―、とにかく行くぞ」


「イヤ……、だから……」


「言っとくけど、行くこと決定だから。」


「なんでだよっ!!」


「だって蘭から“連れて来てっ!"言われたんだもん♪」



だもん♪って……




デレデレし過ぎて、気持ち悪いぞ。



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