不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
そしてそのまま……
――ギュッ
椅子に座っている司先輩に、後ろから抱きついた。
「っ……」
な、なんなのっ!あれっ……
「おい、道岡やめろって……」
司先輩がそんな女の先輩を振りほどく。
道岡先輩って、あの時食堂で会った先輩……?
司先輩のクラスメイトだったんだ。
どちらにしろ、ただのクラスメイトにあんな風に抱きつく……?
「もぉ―、そんな照れなくてもいいじゃ~ん♪」
そう言ってまた抱きついた道岡先輩。
「やめろって……」
「いいじゃ―ん♪」
なんか司先輩も、あんまり嫌がってないじゃん……
ふつふつとこみ上がってくる感情。
「もぉ―司く……「司先輩っ!!」
次はあたしが道岡先輩の話をさえぎって、名前を呼んだ。
「えっ……、鈴加?」
「どうしたんだよ?」と言いながらあたしの元に駆け寄ってくる。