不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
ヤキモチ…?-司Side-
「あぁ―あ。帰っちゃった」
鈴加の帰っていく後ろ姿を見とれていた俺の肩に、ドシッともたれれかかってきた夏樹。
「よかったの?引き留めなくて?」
「どうせ見てたんだろ?引き留めたのに、振り払われたとこ」
そう言って夏樹を見ると「あっ、バレた?」とニヤッと笑った。
「マジわかんねぇ―。なにに、そんなにキレてんのか」
朝は普通だったよな……?
普通に笑ってたよな……?
もしかして、朝に教室でふざけたのが悪かったのか?
でも凄く智也と仲良さそうに話してるから……
鈴加は俺のモンだって、教えときたくて……
つ―かあんな簡単に頭撫でられてんなよ。
上目遣いなんかで、あいつのこと見ちゃってさ。
あんな風に見られたら、誰だって男は勘違いしちまうだろ……?
もう少し危機感持てつ―のっ!
「ふっ……」
「……なんだよ。」
口元に手を置き、バカにしたように笑った夏樹を睨む。
「お前さ、マジで鈴加ちゃんが怒ってる理由わかんなかったわけ?」
「……っ」
「これだから恋愛初心者は」
「うっせ!それは関係ないだろ!!」