不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
それが今の俺の素直な感想。
「ねぇ、鈴加。今日も同じのでいい?」
「うん」
そんな俺を他所に、注文している鈴加。
「じゃあ俺のもついでに頼んでよ」
鈴加の肩に手を置き、城田にそう告げた智也。
つ―か、肩に手ぇ置くんじゃねぇよ。
「もう!智也は今日から凌[りょう]くんたちと食べるんでしょ!?」
は……?
りょう……?
つまり俺らと一緒には食べないってことか……?
「いいじゃねぇかよ。注文くらい。こっちは2カップルのために、気をきかして、今日から凌たちと食べてやるって言ってんだからよ。」
意外に気がきくな……こいつ。
もしかして……
「あっ、だからと言って……」
俺の横にゆっくりと近づいてくる。
「鈴加のこと、諦めたわけじゃないですから」
「っ……」
智也を睨むと、ふっと笑みを俺に向けた。
やっぱりイラつく奴……
「おい、司。俺らの注文してたやつが出てきたぞ」
そう言って、A定食の乗ったお盆を手渡してきた。
「あぁ」
今日はいつもより、出来るのが遅かったな。
作り置きしてなかったってことか。