不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「なんか、ごめんね……」
「……なんで謝んだよ」
「イヤ、その………」
あれから、どのくらいかわからないけど、ギュッと抱きしめてくれていた智也。
そして、あたしの家の玄関まで、送ってくれた。
「上がらないの?」
玄関の中にまで入ってるのに、そこから入ろうとしない智也。
「今日は遠慮しとく。ほい、カバン」
あっ、抱きしめられた時にカバン落としたんだ。
それからずっと、持っててくれたんだ……
「ありがとう……」
「じゃあ帰るな……」
「本当に上がっていかなくていい?」
「いいよ。今日は……抑えられなそうだし」
「え?」
「いや、何でもない」
ポンポンと頭を撫でて、帰ってしまった。
智也、何て言ったんだろ……?