不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「で?何したんだよ」
何って……
「押し倒したら泣かれた」
「は……はあぁ!?」
うるさ……
「押し倒したってお前っ!しかも泣かした!?」
「あぁ―……」
「はぁ―、お前なぁ―。どうせ智也のことでキレたんだろ?」
――ドキッ
「恵介[けいすけ]から聞いたとたんにあれだもんな―」
「っ……」
そう、今日の朝、クラスで聞いた話しが、俺の中の何かを狂わせた。
クラスメイトで無駄に朝からうるさい恵介。
とにかく噂好き。
どこから仕入れてくるのか分からないその情報は、いつ聞かされても気にもしてなかった。
「なぁ―なぁ―。司~~」
「……」
「シカトすんなよ~」
マジ朝から絡みたくない。
「……なに?」
早く話してどっか行って……
「そんな言い方していいのかよ~。彼女の浮気を教えてやろうと思ったのにさぁ」
「……は?」