不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
ちょっと、いや、かなり、蘭がカッコよく見えた。
「だから司先輩も何か抱えてんのよ。鈴加が何か抱えているように……」
司先輩が……?
「じゃあ、あたしは帰るね」
「えっ!?帰っちゃうの!?」
スッと蘭が立ち上がった。
「うん。次が来てるからさ♪」
「次……?」
「ぶっちゃけあたしはさ、鈴加が幸せなら、別に相手は誰でもいいと思う」
「……えっ?」
そんな言葉を残して、ポンッとあたしの肩を叩き、屋上を出ていった。
どういう意味……?
相手なんて……司先輩以外には……
「鈴加……」
名前を呼ばれた方に顔を向けると、じっとあたしを見つめた智也が立っていた。
「な、なんで……智也が?」
「サボり」
立ち上がったあたしの横に並んで立ってくる。