不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~


ちょっと、いや、かなり、蘭がカッコよく見えた。




「だから司先輩も何か抱えてんのよ。鈴加が何か抱えているように……」



司先輩が……?




「じゃあ、あたしは帰るね」


「えっ!?帰っちゃうの!?」



スッと蘭が立ち上がった。



「うん。次が来てるからさ♪」


「次……?」


「ぶっちゃけあたしはさ、鈴加が幸せなら、別に相手は誰でもいいと思う」


「……えっ?」




そんな言葉を残して、ポンッとあたしの肩を叩き、屋上を出ていった。




どういう意味……?



相手なんて……司先輩以外には……



「鈴加……」



名前を呼ばれた方に顔を向けると、じっとあたしを見つめた智也が立っていた。



「な、なんで……智也が?」



「サボり」




立ち上がったあたしの横に並んで立ってくる。







< 199 / 349 >

この作品をシェア

pagetop