不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
さっきからおかしい……
ただの幼なじみだと思ってた智也を、こんなに意識するなんて……
「顔、赤いけど?」
「へっ///」
「あれ?もしかして意識しちゃった?」
ニヤッとあたしを見てくる智也に、さらに赤くなる。
「だっ、誰が……///」
「意識しろよ……」
「……へっ」
さっきのふざけていた顔が嘘のように、真剣な瞳。
「俺のこと、もっと意識しろよ……」
「ともっ……や……」
「それで……、俺意外見れなくなればいい」
ストレートすぎる智也のセリフにまた胸が大きく高鳴った。
「えっ……えっ……」
そんな智也を見れなくて、視線が泳ぐ。
「ふっ。じゃあ帰るぞ」
優しい表情の智也に、あたしは頷くことしかできなかった。
いつもバカみたいに話すあたしたちなのに、教室に着くまで、お互い一言も口を開かなかった……
――ガラッ
「おい!智也。お前どこに言ってたんだよ―」