不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
それから、ずっと授業をサボった。
何をするわけでもなく、ただずっと空を見上げて。
――ガチャ
その時、ゆっくりと開いた屋上のドア。
「司先輩」
「……城田?」
意外な奴の登場。
「智也から聞いてここに来ました」
「なんか用?」
鈴加のことだってわかりきってるのに、あえてそう聞いていた。
「鈴加のこと、本当にいいんですか?」
ほら、やっぱり。
「いいも何も。決めるのは鈴加だ……」
俺がどうこう言う筋合いはない。
「っ!司先輩はそれでいいんですか!?」
「っ……もういい加減にしろよっ!俺だってわかってんだよっ!」
何かが俺の中でキレた。
わかってんだよ!
俺だって、このままじゃいけないことくらい!