不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
自分の気持ち-鈴加Side-
「一緒に帰ろ?」
「あ、あぁ―……」
一瞬驚いた顔を見せたが、すぐに笑顔を見せる智也。
いつもなら、こんな風に誘うのも緊張したりしないのに。
あの告白以来、ちゃんと智也を見ることが出来ない。
でも、あたしの気持ちは決まった。
あたしは……この想いを伝えたい。
正直な想いを……智也に伝えい。
「じゃあ、準備してくるから待ってて」
「うん」
まるで恋人みたいな会話。
智也は告白の後から優しくなった気がする。
今までなら『待ってて』じゃなくて『待っとけ』だったのに……
その優しさに、また胸が締め付けられた。
「ちょっ、ちょっと!鈴加っ!」
あたしの元に蘭が焦って走りよってきた。
きっとあたしが智也を誘ったのを見てたんだろう。
だから、こんなに焦ってるんだよね……?