不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「水族館のチケットだよ!!」
「あぁ―……、それね。何?欲しくなった?」
こいつのニヤリ顔がイラつくけど……
「あぁ、せっかくだし連れていってやりたいんだ。水族館……」
一度も行ったことがない、なんて聞いたら、尚更な。
「はいよっ」
水族館のチケットをポケットから出して、俺に手渡す。
「サンキュ……」
「つーか、今までデートどこ行ってたんだよ?」
ゔっ……
「……デートしたことねぇ―……」
「………え゙?マジ?」
あり得ない、なんてあからさまな表情を向けられる。
「マジ……」
それにコクリと頷き返した。
「はあぁぁぁ!?もう付き合って半年だろ!?」
「あ、あぁ―……」
「そ、それでデートが一度も無しっ!?」
「あ……あぁ―……」
「あり得ねぇ―……。本当に何でこんな奴に鈴加ちゃんも惚れたんだろ……?」
まじまじと俺を見ないでくれ……
「うっせ」