不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「じゃあ初デートになるのか」
「まぁ―そうなるな……」
学校帰りとかにはよく出掛けたりするけど、ちゃんとしたデートはないからな。
「じゃあ頑張れよ。女の子にとって初デートと記念日は重要だからな♪」
「あぁ―……」
そうだよな。
記念日と初デートだもんな……
初……デート……
「じゃあ、そろそろ俺、食堂に行くわ。ここいくら天気がいいからって、肌寒いし……」
「……」
――ガシッ
「……え?司?」
立ち上がった夏樹の腕を掴む。
「あのさ……」
「なんだよ?」
座ったまま夏樹を見上げる。
「……デートってどうやって誘うんだ?」
「……は?」
「だっ……だから…////」
無性に恥ずかしいんだけど……
「あぁ―♪そっか。お前にとっちゃ彼女をデートに誘うのは“初”だもんな♪」
「っ……」