不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
それからされるがままに、着替えさせられた。
あたしは着せ替え人形か、っていうくらい……
そして、メイクもヘアメイクも全て蘭におまかせ。
内心ドッキドキ……
「よし!完璧っ!!」
やっと完成……?
立ち上がって、鏡の前に立つ。
「っ………」
「どう?あたしにやらせて、正解だったでしょ♪」
ふふんっと鼻高々な笑みを見せる。
……本当にこれがあたし?
白のふんわりとしたワンピースに合わせてか、ほんのりピンク系で仕上げてあるメイク。
髪も“こて”で綺麗にゆる巻きしてある。
「おっと。そろそろ時間だね」
あっ……ほんとだ……
時計の針が9時半過ぎを指している。
急いでブーツを履いて、蘭と家を出た。
「はい」
ニッコリ笑って、淡いブラウンのコートを渡してくる
「ありがと」
「あと、マフラーも」
「あ、うん」
「あと、これも……」
「はい……って!えっ!?」
最後に渡された小さいモノ……