不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「もう止まらねぇ―よ?」
わざと胸に手を置いて、鈴加を追い詰めるようなことを言った。
もう悲しい涙は流させたくないんだ。
きっと俺は途中では止まれないから……
「いいです……。司先輩なら」
「っ……もう知らねぇからな」
「んんっ―……」
余裕なんてとっくの昔にない……
欲望のままに唇を塞いだ。
「んあっ……ふあっ」
苦しそうに漏れる声。
そっと唇を離し、ボタンを数個外してワンピースの襟元から手を差し入れた。
「あっ……」
胸に触れそうになる瞬間に、ギュッと襟元を握って俺の手を止める。
「怖い……?」
今にも涙が零れそうなその瞳。
やっぱり……怖い……よな?
「今日はやめとこっか……」
鈴加から手を離し、起き上がった。
「水でも、取ってくるな……」
ここに居たら、冷静になれない。
少し鈴加と離れて冷静にならないとな……
――キュッ
「待って……」
「えっ……」