不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「うわっ、あれって、七村鈴加じゃん!?」
隣でボソッと道岡が呟いた。
まぁ、鈴加のあの容姿なら誰でも注目するだろうし、学食利用するなんて珍しいからな……
イヤ、正確に言うと、鈴加“たち”に注目したんだ。
「マジお前のせいだかんなぁ―!」
そう言って鈴加の横で怒っている男は確か……
「やっぱり智也くんカッコいいよねぇ~」
又もや甘ったるい声でそう言った道岡。
あぁ―……、そうだ。
佐藤智也 [さとうともや]。
癖っ毛の無造作にセットされた、茶髪の髪。
キリッとした目付き。
モデルか何かしてたみたいで、もちろんその容姿は男の俺から見ても完璧に感じる。
「まぁまぁ。鈴加も反省してんだしさ」
そう言いながら鈴加の頭を撫でた女。
気の強そうな女でスラッとしたスタイル。
髪はロングヘアーで、栗色。
……あねご肌って感じだ。