不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「い、言われたんです……」
言われた……?
「何を……?」
「どうせすぐに振られるんだろう……とか」
「はあ!?」
な、なんだよ、それっ!!
「でもそれは……まだ平気で……」
「平気……?」
意外なセリフだった。
「だって信じてるから。先輩はあたしのことをちゃんと想ってくれてるって」
「っ……」
つい顔がゆるんで喜んでしまう。
「ただ……どうしても不安になっちゃう」
うるっと瞳が揺らいだ。
「す、鈴加!?」
「つ、司先輩の……過去はもう変えられないのに」
「……えっ?」
「でも……っ、やっぱり不安になっちゃうっ……」
涙をこぼしそうなのを必死に我慢し、しゃくりながら言葉を繋げる。