不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「鈴加?何言って……」
「き、昨日見たいんですっ!司先輩が道岡先輩を茜って呼んでいたの!」
茜……?
あぁ―っ。
そういうことね。
「あれは……」
「イヤなんです。あんな愛しそうに他の人の名前を呼んでいる司先輩を見るのが……」
「っ……」
や、やべぇ―……
可愛すぎだろ?
たまに敬語がなくなるほど必死になる姿も……
涙を流すくらい俺を想っていてくれている姿も……
その全てが愛しい。
「っ!!先輩!何笑ってるんですかっ!」
無意識にゆるんでいた口元。
鈴加にはそれが気に入らなかったみたいで、涙目のまま怒っている。
「あのさ―……、鈴加」