不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「……何ですか」
やっぱりご機嫌ななめ。
「あれは道岡に、最後に名前で呼んでほしいって言われたから呼んだの」
「最後って……?」
「好きなのを終わらせたいからって」
「そ……そっか……」
聞きすぎたと思ったのか、少し遠慮を見せた。
「で、俺が道岡を愛しそうに呼んでたって?」
「は、はいっ……」
バカだな―……鈴加は……
「あの時、誰の話しをしてたと思う?」
「誰って……」
「鈴加の話しだよ」
「えっ……?」
あたしの話し?と不思議そうな顔を向ける。
「鈴加の話しを道岡としてたから。だから……つい、ね?」
つい鈴加の話しになると顔がほころんでしまう。
「えっ?じゃ、じゃああたしって///」
ヤキモチを妬いていたことが、相当恥ずかしかったのか真っ赤に染まる頬。