不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~







「あぁ~終わった―」



ん―っ!と伸びをしながら、叫ぶ蘭。



「パイプ椅子、意外に重かったよね」


「乙女にあんな重い物持たせるなっ!ってね」



あははっと2人で笑いながら教室に戻った。



「あぁ―うん。はいはい。……はあ!?今から……。あぁ―わかった」



「あれ?智也。まだ残ってたの?」



携帯を切り、あたしたちの方を見る。


「お前たちこそ。他の連中、もう帰ったぞ」


「あたしたちは担任に捕まって、最後まで片付け手伝わされた……」



みんなが帰ってるから帰ろうとした瞬間に、呼び止められて最後まで残るハメになってしまった。



「それはドンマイ♪」



相変わらずこいつは嫌みたっぷりだ。



「ってか智也。誰と電話してたの?」



蘭がそう聞くと「あぁ―ちょっとな」と言葉を濁す。



「「怪しい…」…」


「べっ、別に怪しくねぇよ!!」



やっぱり怪しい……



「女かっ!女だなっ!!」


蘭の目がイキイキしてる。


「バッ……何でそうなんだよ!///」



でもこの反応はやっぱり。



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