不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
ある目的の場所に向かって……
その教室が近くなるにつれて、胸の鼓動が早くなる。
っ……
来てしまった……
ドアの前に立ち、上を見ると第一図書室の文字がはっきりと書かれている。
よしっ!!
意を決して中に入った。
――ガラッ
「失礼しま―す……」
の割には、ドアを静かに開けたけど……
すぐに目に飛び込んできたのは……司先輩の姿。
って言っても、眠っているのかピクリともしない。
静かにドアを開けてよかった……
そそくさと司先輩に近づき、隣に回り込んだ。
やっぱり寝てる……
目を閉じて、リラックスしたように寝ている司先輩。
隣の椅子を引き、音をたてないように座った。
つい、じっと顔を見つめた。
うわっ……顔、綺麗―。
これで男の人って……なんかズルい。
寝てるのに綺麗だってわかる。