不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
それからたわいもない会話をした。
クラスのことや、友達のこと。
とにかく何でも楽しそうに話す鈴加に、つい俺まで笑みをこぼしてしまった。
「あ―……、もうこんな時間だ」
携帯を開き時間を確認した鈴加。
「帰るか」
「あっ、はい」
「家どこ?」
「……へ?」
間抜けな顔……
「だから、家どこ?」
「えっと……ここから歩いて20分くらいのとこです」
素直にそう答える。
「よし。じゃあ帰るか」
「あっ、はい。じゃあまた」
そう言って、カバンを持って出ようとする鈴加。
「なに1人で帰ろうとしてんだよ」
帰ろうとしている鈴加の腕を掴んだ。
「え、えっ?」
意味のわからないといった顔を俺に向ける。