不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
その携帯を開き、番号を打ち込み登録した。
「はい」
「え……」
なに?という感じのまま携帯を受け取った鈴加。
「俺の携帯番号登録しといたから、寂しい時は連絡してきなよ。どうせ俺も夜は暇だし」
「えっ……そんなっ」
「メールは苦手だから、携番な。話し相手にならいつでもなってやるから」
「あっ……」
なんだ?
まだ何か文句でも言うのか?
「ありがとうございますっ」
っ……
そう言って笑った鈴加の顔に、胸がキュッと締め付けられた。
「あの、今日は本当にありがとうございました。また今度お礼しますね」
ありがとうございました。なんて言われるほどのこともしてないんだけど……
「別にお礼なんていいから」
「でも……」
意外に粘り強いな……
「じゃあ、一つだけお願いしてもいい?」
「……お願いですか?」
「そう。これから放課後、あの教室に来てよ」