不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
よし。
俺も帰るか。
もう星が輝いている夜空を一度見上げ、歩き出した。
さっき、鈴加と通った道。
その時間は凄く短く感じたのに、帰りはとても長く感じた……
マンションに着き、エレベーターで4階に上がる。
そこの一番端が俺とお袋が住んでいるとこ。
父親とは、会ったことすらない。
父親だと言う人は、俺のお袋意外に家族があったみたいで、お袋は未婚の母として俺を生んだ。
そのお袋も水商売をしてるから、ほとんど会わない生活……
いや、わざとあの教室で時間を潰して会わないようにしてるんだ……
いつも通り鍵を開けて中に入る。
真っ暗な部屋に甘ったる香水の匂い。
香水は恐らくお袋のだろう……
でも今日はその香水意外にも、シトラス系の匂いも漂ってきた。
男か……
若くで俺を生んだお袋には、恋人と呼べる奴がたくさんいた。
だから別に今さら驚かない……