不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
部屋の明かりをつけ、テーブルを見る。
ガラステーブルの上に置かれているのは、一万円札が五枚ほど。
会う気がねぇってことか……
ソファーにバックを投げ、俺もソファーに座り込む。
別に不自由したことはない。
お金もこんな使わねぇのに、大量に置いていくし。
部屋だって1人で気楽だ。
そう思っていた……
なのに……なぜだ?
今日はこの部屋がとても静かに感じる。
その変な感じを消そうと、テレビをつけるも、電波で流れているようなそんなものじゃ、さらに寂しさを誘っただけだった。
ふと携帯を取りだし、無意味に開いてみる。
「……くるはずねぇよな」
ボソッとそう呟き、深くため息を吐いた。
きっとさっきまで鈴加と居たせいだ。
1人は気楽だって思っていたのに、こんなに寂しく感じるのは……
きっとそのせい……