不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
……でも。
リビングを見渡し、小さく「はぁ―……」とだけため息を吐き、夕食を電子レンジで温めた。
温めている間に、制服を脱ぎ楽なスウェットに着替え、長い髪を頭の上でお団子にしてまとめた。
それから夕食をもちろん1人で食べ、お風呂に入った。
お風呂の中で考えることは、ただ一つ。
司先輩のこと……
なんで先輩はあたしを気にかけてくれるんだろう?
それに……
――『1人は寂しいよな……』
そう言った司先輩も、凄く寂しそうだった。
眼鏡のレンズ越しに見る目が、とてもつらそうだった……
だからなのかな?
寂しいもの同士、気にしているのは……
友情でもない。
愛情でもない。
ただ、お互いの共通点が一致しただけの存在。
つい長風呂をしてしまった。
あがろ……