不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
湯冷めしないように、すぐ着替える。
ドライヤーで髪を乾かし、肩にタオルをかけて上がった。
「って!なんであんたが居るのっ!?」
リビングに戻ると我が家のように、ソファーに座り、お笑いのテレビ番組を見て爆笑している智也。
「あ?やっと上がったのか」
やっとってことは、大分前からいたのね……こいつ。
「あたし鍵、閉めてたよね?」
お風呂に入る前にちゃんと確認したはず。
「俺、合鍵持ってるから」
「……はあっ!?」
「うるさい……」
合鍵って……
「忘れたのかよ。お前の両親が俺の家族に合鍵、渡してただろ?もしかしての時のために」
それはそうだけど……
智也の家は斜め向かいの家で、両親は弁護士さんというエリート家族。
ぶっちゃけこいつも頭いいし。
「何睨んでんだよ……」
「べつに~~」
高級住宅街のこの家に引っ越して来たのが、15年前。
歳が同い年ということもあり、智也とは兄妹みたいに育ってきた。