不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
蘭と一緒で面倒見がいい智也は、本当のお兄ちゃんみたいだ。
でも……だからって……
「鍵を預けたのは智也ママにでしょ!なんであんたが持ってんのよ!!」
そう。鍵をこいつに持たれてると何かと危険だっ!!
「別にいいじゃん。母さんたちが忙しくてなかなか来れないから、代わりに俺が持ってても」
はぁぁ―……
こんな言い合ってても意味ないし……
「まぁ、とにかく座れよ」
だから何で智也が自分家みたいにくつろぐのよ。
そのうち住み着きそう。
やっぱり鍵を持たすのは危険かも……
智也とテーブルを挟んで、しぶしぶ向かいのソファーに座った。
「あっ、そういえばこれ。母さんから」
そう言って渡してきた銀色の小袋。
「なに……?」
「アップルティーだって。同僚からもらったから、鈴加ちゃんにもあげなさいって」
「そっか。ありがと」