不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~


蘭と一緒で面倒見がいい智也は、本当のお兄ちゃんみたいだ。



でも……だからって……



「鍵を預けたのは智也ママにでしょ!なんであんたが持ってんのよ!!」



そう。鍵をこいつに持たれてると何かと危険だっ!!



「別にいいじゃん。母さんたちが忙しくてなかなか来れないから、代わりに俺が持ってても」



はぁぁ―……



こんな言い合ってても意味ないし……



「まぁ、とにかく座れよ」




だから何で智也が自分家みたいにくつろぐのよ。



そのうち住み着きそう。



やっぱり鍵を持たすのは危険かも……



智也とテーブルを挟んで、しぶしぶ向かいのソファーに座った。



「あっ、そういえばこれ。母さんから」



そう言って渡してきた銀色の小袋。



「なに……?」



「アップルティーだって。同僚からもらったから、鈴加ちゃんにもあげなさいって」




「そっか。ありがと」




< 66 / 349 >

この作品をシェア

pagetop