不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
いい匂い……
ピンクのカップにアップルティーを注ぎ、水色のカップにコーヒーを注いだ。
「ブラックでよかったよね?」
コーヒーを智也に差し出しながらそう訪ねると「あぁ、サンキュ」と言ってカップを受け取った智也。
またさっきと同じようにテーブルを挟んで、智也と向かい合うように座った。
今だにお笑い番組を見て爆笑している智也。
こいつ、学校ではクール気取ってるくせに……
ふと、テーブルに置いていたあたしの携帯に目が向く。
……先輩は連絡を待っているだろうか?
って、そんなわけないよね。
あたしが電話しても迷惑だろうし……
「携帯がどうかしたのか?」
いつの間にか、テレビから目を離し、あたしを見ていた智也。
「な、なんでっ!?」
「だってお前、テーブルの携帯見つめたまま止まってたし」
えっ!?うそっ!?
あたし、そんなに考え込んでた?
「誰かから連絡待ってんのか?」
「いやっ!そうじゃなくて……」
どっちかというと、逆であたしが電話するか迷ってんだけど……