不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「ね、ねぇ?」
「あ?」
「なんで智也は今日の学食で司先輩のこと知ってたの?」
「は?」
眉をピクッと動かして、不機嫌な顔をした智也。
「やっ、やっぱりなんでも……」
ないと言おうした瞬間。
「逆に知らない方がおかしいぞ」
呆れた顔であたしを見てきた。
「えっ、なんで?」
「はぁ―……ほんとお前ってうといっていうか、鈍いっていうか……」
な!なによっ!
「あの人は学校で、知らない人がいないって言うぐらい有名なモテ男」
「は……い?」
モテ男……?
司先輩が……?
まぁ―でも、あの顔なら納得か……
「スカウトもされたこともあるって聞いたぞ」
「スカウトってモデルのっ!?」
「そう。でも、興味ない。の一言で断ったみたいだけど……」
そっか。
そうだよね……
あんな綺麗な顔立ちで、目立たない方がおかしいし。
「……で?」
ジッとあたしを見てくる。
「で?……といいますと?」