不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
わかって貰えてるなんて、自己満足で……
「ふぇっ―……」
結局、何一つわかってもらえてなかったんだ……
「バカァ―っ!うぅ―…」
止まらない涙と共に、泣きながら叫んだ。
誰もこの近くなんて通らないし……
聞かれる心配なんてない。
だから……おもいっきり泣いた。
心の中にある涙をすべて吐き出すように……
「バカぁ―!うぅ~~、馬鹿野郎―っ「うるせぇ!!」
――ビクッ
ピタッと止まってしまった声と涙。
泣きじゃくったままの顔で、ゆっくりと視線をあげると……
「ったく。俺の安眠を壊すなよ……」
そう言ってイライラしたように、立っている男の人。
綺麗で柔らかそうな黒髪が、無造作にセットされていて……
黒ブチの眼鏡からはキリッとした綺麗な瞳が見える…
「えっと……」