不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「当たり前だろ!突然付き合ってるって言われたんだからよ!」
城田の隣で、声を張り上げた智也。
「で!マジで蘭と付き合ってるんですか!?」
智也の発言は俺を通り越して、俺の隣に座っていた夏樹に投げかけられた。
「あぁ、本当だよ。」
ニッコリと笑いかける夏樹。
「もぉ!そろそろいいでしょ?あたしたちまだ何も注文してないんだから!早く行かなきゃ」
ちょっと赤くなりながら、城田が叫ぶ。
俺たちが今いるのは食堂で、早くにここに来ていた俺たちは先にA定食を頼んで持ってきていた。
「あぁ、そうだな。鈴加、行くぞ」
「……」
智也の問いかけに、一切反応を見せない。
完璧意識がどっかに飛んでいってるな……
「おい!鈴加っ!!」
「うきゃっ!!」
智也が耳元で名前を呼ぶと、意味のわからない奇声を発した鈴加。
「あ、あれ?いつの間に……」
ここに来たことさえ、覚えてないのかよ……