不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「もうすぐテストだし、ちょうどいいだろ?」
「えっ……で、でも……」
どうしよう……
テスト勉強を手伝ってもらえるのは嬉しいけど。
「やっぱりいいです」
「は?」
このまま、司先輩に優しくされると、気持ちのセーブがつかなくなる。
まだ孝太を引きずったままなのに……
「お前、前回の平均は……?」
「え゛……?」
低い声でそう聞いたきた司先輩。
「つーか、ぶっちゃけ赤点取ったことあるだろ?」
「なっ!なんで、取ったことがあるって決めつけるんですか!!」
「じゃあ、ないわけ?」
う゛っ……
「そ、それは……」
「前回、何枚?」
赤点が……ってことだよね。
「1……、2枚?」
「1枚?2枚?」
「に、2枚です……」
ガクッと肩を落とし、負けた気分に酔いしれた。