不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「1、2回くらい叩かれたって、鈴加の頭は変わらねぇよ!!」
「なっ!!」
このやり取りを始めて約1週間。
つまり、テスト勉強を教えてもらうようになって1週間。
司先輩の宣言通り、まさにスパルタという言葉が合うような勉強会。
「もう少し、優しく教えてくれてもいいじゃないですか!!」
こんな厳しくしなくても、いいのに。
「何?このやり方が不満だって?」
「当たり前です!!」
大変だし、痛いし、痛いし……
「ふぅ―ん。じゃあ、やめてやるよ」
「えっ!」
一気に気分が明るくなった。
「じゃあ、1問間違えるごとに、ボタン1つな?」
「……へ?」
ボタン……1つ……?
「あの、意味が……?」
「だから、間違えるごとに制服のブラウスボタン、1つずつ外して」
「…………はあっ!?」
理解するのに、時間がかかってしまった。
「な、なんでそんなこと!!」
「じゃないと、面白くないだろ?」
お、面白くないって……