True colors

昼になり、手伝いの交代の時間になった。


岸田君と海君がいなくなるのに不満の声が聞こえた。

｢麻梨亜ちゃん、崎本さん達と文化祭回るつもりだったんでしょ？どうするの？｣


ずっとウエーターをしていたのでさすがに疲れた様子で壁に寄りかかって座りながら海君が言った。


｢どうしようかな〜？ぶらぶらしながら友達探そうかな！｣


と笑いながら言うと、海君がスクッと立ち上がって私の手を握った。


｢よし、じゃぁ〜僕と一緒に回ろう。｣


私の目をじっと見つめる海君｡


その整った綺麗な顔に見つめられるとどうしても照れてしまう。


｢じゃぁ〜一緒に……。｣


と返事をしようとすると、後ろから返事を遮るかのように私を呼ぶ声がした。