True colors
確かに私はお父さんに気をつかっている。


いくら本当のお父さんとはいえ一緒に暮らし初めて一年にもなっていない。


まだ打ち解けられないでいた……。


「そういえば明日出かけるんだってな。美樹ちゃんか?」


「いえ、違います……。」


「そうか…………。彼氏が出来たらお父さんにも紹介してくれな。」


「はい……。」


私の反応で男の子と出かけることが分かったらしい。私はお父さんのこと全然分からないのに………。


「………そうだ麻梨亜、服を買いに行こう!」


「へ?」


「デートにはおしゃれしないとダメだろ?」


お父さんは思ったことは何でも行動に移す人だ。だから会社の代表としてここまで伸し上がってこれたのだろう。でも………。


「娘に似合う服を見立ててくれ。」


(ちょっと強引すぎるんですけど〜!)


私は何着も服を着たり脱いだりした。


「麻梨亜、綺麗だ……。」

私はベージュを基調としレースのついた可愛らしいワンピースに黒のカーディガンを買ってもらった。




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