True colors
「そういえば今日どこ行くの?」


「行けば分かる。さっ、行くぞ。」


私は言われるがまま岸田君について行き電車に乗った。


少しするとビルでいっぱいだった景色から木々がちらほら見えるようになった。


「もう少しで着くから。」


なんだか今日の岸田君は私服のせいか学校にいるときと雰囲気が違う気がした。

「何?」


じっと見過ぎたみたいで岸田君が不審そうに私を見た。


「べ、別に何でもない。」


「ふ〜ん……。あっ、次降りるから。」


いつもと違って目も合わさない岸田君。


そんな岸田君の後ろを膨れっ面して改札を通った。



「うわぁ〜っ………すごい!!」


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