True colors
一生懸命準備してくれている人達に罪悪感を感じながらも金本さんを捜して歩き回っていると、バルコニーに金本さんともう一人金本さんと同年代ぐらいのおじさんがいるのを見つけた。


「専務、今まで梨加と麻梨亜ちゃんに苦労をかけてきた僕を麻梨亜ちゃんは許してくれるだろうか?」


その言葉を聞いて私はつい壁に隠れて聞き耳をたてた。


「きっと許して下さると思いますよ。代表はいつでも梨加さんと麻梨亜ちゃんのことをどんだけ思って過ごされていたか……。そんな代表を拒む分けがございません。」


「そうかなぁ〜……。」


「そうに決まってます!代表が二人を愛する姿を私はずっと社長の隣で見てきました。伝わらないわけありません。伝わっていないというなら私の目は節穴です。専務の座を下りましょう。」


(げっ………!何そこまでかけてるの!? これじゃぁ〜帰りたいって言いだせないじゃ〜ん!!)



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