True colors
「神田〜、この授業終わったら職員室に来てくれ。」


私は先生に言われ職員室に向かった。


先生から渡されたのはいろいろな大学のパンフレット……。


「お父さんも見つかった事だし、神田はせっかくそこそこ頭がいいんだ。もう一度進路考え直してみたらどうだ?お父さんに相談してみろ。」


「……はい。話してみます。」


私の第一志望は調理専門学校だ。でもそれはお金がないからそうしたわけじゃない。


喫茶店を経営するという夢があるから………。


モヤモヤとした気分で教室へ向かう途中、廊下で話してた女子達の会話が耳に入り私は身体が凍りついた。

「崎本さんが倉田グループに連れてかれたって聞いた?」


「あぁ〜神田さんをかばったらしいよ! ほっとけばいいのにね〜。」


(美樹が連れてかれた…?倉田さんっていえば岸田君に猛烈アピールしてるあの子だ……。)


「……今の話し本当?」


「げっ…か、神田さん!」


「……どこに向かったか教えて。」


「え〜っと……。」


「早く!!」


「体育館の方に……。」


私は全速力で体育館の方へ向かった。
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