True colors
「入りたまえ。」


と言う声がしてスーツ男がドアを開けた。


中には見るからに普通の人とは違う、威厳のありそうなおじさんが一人座り心地の良さそうな大きな椅子に座っていた。


スーツ男が入れと言わんばかりにドアを持って待っている。


「し…失礼します…。」


軽くお辞儀をして中に入ると、なぜかさっきまでキリッとしていた顔が急に綻びた。


「よく来てくれた。会いたかったよ娘よ!」


そう言っておじさんは私の事を抱き締めた。


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