由愛の太陽
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おばあちゃん家…
好きでも嫌いでもない…
家と同じで落ち着けないよ…
「お父さん。学校に忘れ物したから取り行ってくるね。」
「気をつけてな」
とっさに嘘をついた。
裕稀に会うため。
プルルルル…プルルルル…プルルルル…
「はい。櫻井です。どちらさまですか?」
今日は公衆電話からかけてる。
まだ携帯電話なんて持ってない。
「由愛です。裕稀は…「「由愛ちゃん。裕稀今病院に居る。〇〇医大。由愛ちゃん行ける?」」はい…?」
「ごめんなさいね。驚かせて…由愛ちゃん、お母さんは?どうして公衆電話からかけてるの?」
「由愛ん家はぐちゃぐちゃです。」
「ごめんなさい…。じゃあ明日私病院行くからその時一緒に行けるかな?裕稀、由愛ちゃんに逢いたいみたいなんだ。」
「はい」
今日は家に帰ろう…
もう何も考えたくない…
冷静に言うなんてどうして出来るの…?分からない…
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「ただいま…」
「由愛ちゃんおかえり。ご飯出来てるけど食べる?」
「いらない。お風呂借ります」
「明日の朝はちゃんと食べるだに」
「うん」
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